包囲網構築か?

ちょっとここのところIT業界の暗部が表に出てきている感じです。

僕の勤務している会社は一応IT業界の端くれにぶら下がっています。
とはいえ、GoogleとかYahooとか楽天とか”はてな”といった華やかな若しくは先端の方のIT業界ではなくて、実はなんだかんだで50年近い歴史を誇るほうの、地味な方のIT業界に属しています。

実はこのところ、その地味な方のIT業界の商慣習のいいかげんさに世間の厳しい批判が起きています。一番分かりやすいのは、東京証券取引所のシステム障害問題、あれは開発元の富士通と東証の間できちんとした責任分担が契約の中で決まっていないことも含めて、国全体にいわば迷惑をかけてしまったという事件。
これは、地味な方のIT業界が自らサービスを開発していくという華やかな方のIT業界とは違い、あくまで発注元ありきの事業を展開していることが原因にあります。それ自体は別に問題がないのですが、目に見えないソフトウェアとか情報システムを作る際に、いきなり最初から全ての事柄を決めることは難しく、そのせいで最初にきちんと契約書を取り交わしたり、責任範囲を明確にしないため、トラブルが発生すると泥沼化したり、システム会社が泣きを見たりする現実があります。そんでもって大きなシステムになればなるほど、大手の企業(この企業たちを俗にITゼネコンと呼ぶ)が受注し、自分達では人手が足りないから、下請けに発注するんですが、ここでも契約があいまいなため、結果としてトラブルのつけはほぼ下請けに転化されます。

ここまで読んで賢明なかたなら、俗に言う建設ゼネコンよりはるかに性質の悪い業界であることが理解できたと思います。なんだかんだと言って先進性をアピールしている業界なのですが、実は昭和の香りと談合の匂いがぷんぷんする業界なのです。これが暗部の1つ目。

次は「過重労働」の問題。

最近、某FMシリーズで有名な企業に対して、過重労働を原因とする精神疾患による自殺の責任を認める(労災認定)という出来事がありました。
ご存知のかたもいるでしょうが、いまや日本で実は最も過酷な業界がIT業界です。本当に朝から晩まで働かされる人が大勢います。そして何人もの人が体や精神を壊し、去っていきます。実はこれも最初に書いたゼネコン体質によって巻き起こされている部分です。
形のないものをつくる業界の癖に、IT業界の契約単位って”1人1ヶ月いくら”という”人月”とい単位を使っています。それゆえ、仕事もよくわからずに50人月とかって平然と言ったりします。ちょっと乱暴な言い方すると、これって完全な「人売り稼業」。お客の評価も下手すりゃ、仕事の中身よりいくらで済んだか?に重点が置かれる。さらに悪いことに「偽装請負」ってものがはびこっちゃっている。本来、請負契約を結ぶとその作業員に対して、契約者が作業指示などを出すことは禁止なのですが、請負契約でリスクを下請けに転化した上に、さらに作業指示までしちゃう会社が多数。
ゆえに、請負契約なので、お客のせいでシステムの仕様が決まらずにスケジュールが押したらその分、下請けの作業員のスケジュールがタイトになり、システムの開発が佳境に入れば入るほど、残業が増えます。

で、実はこうしたIT業界の暗部が今、メディアの注目を浴びています。

先週のエコノミストでは、過重労働が、今週の東洋経済では、業界の体質そのものが、他にもちょこちょここの業界の商慣習が批判を浴びています。

今まで妙に「華やか」だった業界も(現実は前と変わっていないけど)そろそろ泥臭いところが明らかになってきています。たぶんそのうち、その泥を一斉に落とす日がきそうです。

興味のある方は今週の東洋経済を読んでみてください。
結構わかりやすく書いてあります。

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