夢見がちな男ども

8冊目だと思ったら実は9冊目だった一冊。
一月で9冊も読んだのはじめてかも・・・

男はとにかくアホな生き物やから、

一生懸命になって、

自分たちで何か大切なものを

守っているつもりになってるけど、

どうかそっとしておいてあげなさい。


まさにその通りのような気がするこの一言は
もちろん、人生経験の貧相なボクが言われたわけではなく、
今年の9冊目として読んだ万城目学(まきめまなぶ)の

プリンセス・トヨトミ

のエピローグ部分で出てくる一節。

今週、電車の中で読みながらとにかく
「計算しつくされた荒唐無稽さ」に魅了され
一気に読み終えた一冊でなぜか一番印象に残った一言。

もともといつか読もうと思っていたのに機会が無く、
たまたま行った近所の古本屋さんに置いてあったので
思わず手に取り、買い込んだのだけど、期待通りの面白さ。
「半額」で買えたことがとにかく幸運だったなぁと思う。


会計検査院

毎日、虎ノ門の駅から地上に上がると目の前に聳え立つ
「霞ヶ関コモンゲート」というおそらく
どの官庁よりも最新できれいなビルを庁舎としているお役所。
ご近所さんは天下の金融庁と文部科学省で、
実は真下に財務省を見下ろす感じが異様。
その辺は「予算の使い道を検査する」という立場と
妙にオーバーラップするわけだ。
そんなしっかりとした役割を持ちながら会計検査院の認知度は
おそらく相当に低いはずで、物語の中でもちゃんと説明はされる。

で、思わず感情移入してしまったのは
主人公の1人である”鬼の松平”こと
会計検査院第六局副長の松平元(はじめ)。

「検査がしたいから」という理由で会計検査院に入り、
厳格な検査によって周囲と軋轢をうみ、上司に注意されても

調査官として、私は適正な検査をするだけです。

と言い切り、また検査に戻る。
いいね、これがプロフェッショナルだよ。
物語の後半、追い込まれた状況の中でも
自らの信念を曲げずに貫こうとするくだりは
実に格好よく、そのあとの更なる展開後に見せた
「決断」にはしびれるというか思わず溜め息をつかされる。

「検査」とか「監査」ってそういうものなんだよね。
そこにどういう事情があろうとも
まず優先すべきは自らが設定した基準であり、
そこを揺るがせにしては、正しい検査はできないはず。
この話を読んで久しぶりに監査人だったときのことを思い出したり、
あらためて面白い仕事なんだと実感。

だからまた監査の仕事に戻れという話は
困ってしまうんだな。
面白いし、性に合っていることがわかっているから。
だけど、もう少し時間を置いてから、また向き合いたい。
どうなるかはわからないけど、そんなことを考えている土曜の夜。

振り返って冒頭の話。

やっぱり男は女の手のひらのうえで踊っているんだろうか?
でも、夢見がちな男どもは、その方が幸せなんだと思う。
どうせ普段は否応なしに現実を突きつけられているんだしさ。

みんな知ってるの-

大阪の女は、男が何をやっているか、全部知ってるの。

だから、敢えて何も言わへんの


すごくそんな気がするのは、何でだろうか。




プリンセス・トヨトミ
文藝春秋
万城目 学

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